相良の大独和辞典には pendeln [ ペンデルン ] の意味として、1. 振り子のように振動する、二ヶ所の間を往来する、2. ぶらつく、とあります。
しかし、現在ではこの単語、1. の意味で、特に二ヶ所の間を往来するという意味で、さらにはもっと詳しく限定されて、住居と勤務先が非常に離れていてその二ヶ所の間をかなり頻繁に往来する、という意味で使われます。
pendeln する人のことを、der Pendler [ ペンドラー ] といいます。
ペンドラーには大きく分けて二種類あり、一つは、毎日 ICE で往復数百キロの移動をこなすタイプ、もう一つは 住居を二ヶ所に構えるタイプ。前者の例としては、ベルリン ‐ ハンブルグ間の往復約 600 km 弱を毎日 ICE で移動。後者の例としては、週末 3 日間はベルリンの本宅で過ごして、週 4 日はフランクフルトの職場近くに借りたお部屋で過ごし、移動は ICE か飛行機。
ペンドラーの生活は思う以上に大変です。私も過去に 2 年ほどペンドラー生活をしましたが、ICE の食堂車のメニューをすべて覚え、Lufthansa の機内販売雑誌を熟知するに至り、なにやらむなしくなりました。今やお家にいられるだけでとても幸せです。
ペンドラー生活、本当におすすめできません。
Die Nachbarin pendelt, habe ich gehört.
お隣の奥さんペンデルンしてるんだって。
Es tut mir wirklich leid.
本当にお気の毒。